違う国の人
2009年4月19日 Magic: the Gathering コメント (7)
咲 -Saki-(小林立、スクウェア・エニックス)
「咲 -Saki-」は、ヤングガンガンで連載中の麻雀漫画。可愛い女の子が百合したり麻雀したり百合したりで全国高校生麻雀大会優勝を目指す話なのだが、3巻にちょっと興味深いシーンがある。主人公の通う清澄高校の麻雀部部長・竹井久は、大事な局面であえて悪い待ちにする傾向(本人曰く、「悪い待ちの時ほど和了りやすい感じがする」)があり、理論派(麻雀の世界では、"デジタル"というらしい)の原村和がそれに反論する。結局、このシーンは、竹井が「世の中にはいろんな人がいるわ」という台詞から自分の麻雀に対する考えを述べておしまいなんだけど、この台詞が印象に残る。
僕は麻雀をやらないからよく分からないのだけれど、不確定要素があるゲームって、プレイヤー間の考え方の違いが顕著に現れると思う。例えば、マジックだと、GAMEJAPANで連載されている「何取る?」でも、所謂プロプレイヤー達の意見もバラバラだ。他にも、確率だとか流れだとかメタゲームだとか、そういうことについて、マジックプレイヤーは本当に十人十色だ。それを「個性」とか「プレイングスタイルの違い」と言うこともできるけれど、お互いがお互いの主張を理解し検討し、最適解を導こうとしたら、それは恐らくできないだろう。
というのも、僕らはゲームの見方について、根本的なところからどこか違っていて、それは他の人とは相容れないのだろう。こういう人のことを、「違う国の人」と呼ぶことがあった。自分の使っている"言語"とは別の言葉を話している気がしたからだ。どっちがどう正しくて間違っているのかは分からないが、それをはっきりさせるためにお互いの意見をすり合わせてみても、議論は平行線で、分かるのは「お互いの意見が違う」ことくらいだろう。
といっても、僕は自分とは違う感覚を持つプレイヤーと話をしたくないわけじゃないし、むしろ自分と異なる考え方にいっぱい触れたい。だけど、そうするときに、その考え方を十分に理解できないのが寂しくて、お互いに理解のできる"共通言語"があればなあ、と時々思うのだ。
「咲 -Saki-」は、ヤングガンガンで連載中の麻雀漫画。可愛い女の子が百合したり麻雀したり百合したりで全国高校生麻雀大会優勝を目指す話なのだが、3巻にちょっと興味深いシーンがある。主人公の通う清澄高校の麻雀部部長・竹井久は、大事な局面であえて悪い待ちにする傾向(本人曰く、「悪い待ちの時ほど和了りやすい感じがする」)があり、理論派(麻雀の世界では、"デジタル"というらしい)の原村和がそれに反論する。結局、このシーンは、竹井が「世の中にはいろんな人がいるわ」という台詞から自分の麻雀に対する考えを述べておしまいなんだけど、この台詞が印象に残る。
僕は麻雀をやらないからよく分からないのだけれど、不確定要素があるゲームって、プレイヤー間の考え方の違いが顕著に現れると思う。例えば、マジックだと、GAMEJAPANで連載されている「何取る?」でも、所謂プロプレイヤー達の意見もバラバラだ。他にも、確率だとか流れだとかメタゲームだとか、そういうことについて、マジックプレイヤーは本当に十人十色だ。それを「個性」とか「プレイングスタイルの違い」と言うこともできるけれど、お互いがお互いの主張を理解し検討し、最適解を導こうとしたら、それは恐らくできないだろう。
というのも、僕らはゲームの見方について、根本的なところからどこか違っていて、それは他の人とは相容れないのだろう。こういう人のことを、「違う国の人」と呼ぶことがあった。自分の使っている"言語"とは別の言葉を話している気がしたからだ。どっちがどう正しくて間違っているのかは分からないが、それをはっきりさせるためにお互いの意見をすり合わせてみても、議論は平行線で、分かるのは「お互いの意見が違う」ことくらいだろう。
といっても、僕は自分とは違う感覚を持つプレイヤーと話をしたくないわけじゃないし、むしろ自分と異なる考え方にいっぱい触れたい。だけど、そうするときに、その考え方を十分に理解できないのが寂しくて、お互いに理解のできる"共通言語"があればなあ、と時々思うのだ。
コメント
自分は十分に理解できないからこそ、各人の個性が差別化されて「違う国の人」を興味深い対象ととらえることができるのではないかと思います。
たぬ?たぬたぬたぬ?
>クロさん
それはそうなんですけれど、共通の目的(マジックのデッキ調整、とか)に向かって進むときには共通の言語が欲しいなあ、と。
文章構成や聡明な理論展開が大変素晴しいです。
今回はメンタルな内容でしたね。
"お互いが理解できる共通言語"と言う事ですが、問題の主要因が環境への理解とか、戦略への理解とかではなくて、コミュニケーションの部分にあるので、難しいのかなぁと思います。
自分は「相手の言い分がどうしても理解できない」と言う経験があまりありません。相手の意見が何に拠っているかを理解出来る所までいけば納得し、それが「正解」かどうかは考慮しないせいでしょうか。
時には相手の根拠が突き詰めれば、過去の経験則に多く比重がかかり過ぎていたり、「まぁお前には解らんだろうな」等と言われて納得できないまま終わる事がありますが、これは相手や自分のコミュニケーションに問題があったのでしょう。
MTGは与えられた環境(カードプール)に対して最適な戦略が事後的(確率的)にしか得られないため、事前に「正解」を得る事は出来ないと考えますが、それが正解かどうかはさておき、共通の認識を得ると言う事は出来ると思います。
長々と解りにくい文章で申し訳ありません。
要するに複雑で確率的にしか語れない物についてはお互いが暗黙の前提を置きあうため、お互いの主張を理解するのが難しいけど、日本人同士が日本語で話しているんだから話せば解るんじゃない?と言う事でした。
自分の言いたい事を簡潔にまとめるのは難しいですね。
自分もEi-mさんの様な明瞭かつ楽しい文章が書けたらなぁと思います。
本当に長文失礼致しました。
書いた後、取り上げたケースについて
・片方、もしくはお互いに数学についての理解が不十分である
・確率では考えにくい、もしくは考えられない領域について話している
・そもそも両者のマジックに対するスタンスが違い、「最適解に近づく」という目標が一致していない
の少なくとも3パターンがあり、それらを混同して書いていたことに気がつきました。日本語が曖昧さを大いに許容するおかげでまともそうに見えましたが、読み返してみるとなってない文章ですね。明瞭かつ楽しい文章を目指して精進します。
知らない人が見ると荒らしみたいなので、やめてくださいね。