コンフラックス未来予想図 part3
2009年2月2日 Magic: the Gatheringアップキープキリシバリ。
モーニングタイドが発売されてからというもの、カードをプレイすることなくターン終了を余儀なくされるという、この魔法の呪文にしてやられたプレイヤーは星の数ほどいます。そう、《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》です。よく考えたらコイツ、相手を《枯渇/Mana Short》させながら登場する《大気の精霊/Air Elemental》なんですよね。しかも何故か4マナ。《苦花/Bitterblossom》なんかの前にコイツをどうにかするべきだと思うんですが、全国のアンチフェアリーの皆さん、どうでしょうか。
で、前環境でこのクリーチャーに最も泣かされたデッキと言えば、白単ビートダウンでしょう。除去は《損ない/Unmake》のみ、後はクリーチャーと《栄光の頌歌/Glorious Anthem》という赤単も裸足で逃げる漢っぷりなのですが、《霧縛り》で足が止まってしまったり、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で仲間がアブダクションされたりと苦難の日々が続いていました。エルフなど他のビートダウンと比べてクリーチャーが小粒なために、《霧縛り》が出てきたターンはアタックができません。そして、このターンでダメージを抜けなかったばっかりにフェアリーお得意のトリック(《苦悶のねじれ/Agony Warp》、《ウーナの末裔/Scion of Oona》、《謎めいた命令/Cryptic Command》)でダメージレースを捲られてしまいます。また、《霧縛り》が出てこないケースでも、《末裔》→《誘惑蒔き》のパターンで酷い目に遭うことも。慢性的に除去の枚数が足りないために、これらのクリーチャーをまとめて2枚以上引かれると苦しいゲーム展開にならざるを得ません。
前置きは長くなりましたが、そこでこの《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の登場となるわけです。
これからはアップキープに《霧縛り》されても、これを捌きながら余ったマナでアクションが起こせます。そして、そのターンでのアタックは勝利に対する大きな一歩となることでしょう。相手に土地を与えるデメリットはありますが、それを補って余りある1ターンを得ることになるのです。
また、他にも試してみる価値のあるカードはあります。
微妙なキャスティングコストの重さが気になっていた《氷の干渉器/Icy Manipulator》が、やっと実用的な運用コストになりました。Finals2008では赤をタッチして《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》を入れたタイプの白単が流行しましたが、《威圧の王笏/Scepter of Dominance》も《アジャニ》と同じようなポジションで働いてくれそうです。《アジャニ》よりも優れている点としては、「2枚以上引いても効果がある」「割れにくい、ゆえに《アジャニ》のように守る必要がない」「タフネス4以上のクリーチャーも押さえ込める」といったところでしょうか。
そうそう、タッチ赤といえばこのカードも見逃せません。
キスキンを排除したタイプの白単では、《雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger》を運用するマナベースの都合上と、《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》のおかげで終盤は土地が並びます。この余りあるマナを注ぎ込める点で、フィニッシュブローとして《苦悩火/Banefire》は適任と言えるでしょう。コントロールに対してあと数点、クリーチャーは捌かれてしまい、その上相手はカウンターを構えている、なんて状況でもへっちゃらです。また、白単キラーとして名を馳せた《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》もサクッと除去できますし、痒いところに手が届く1枚になりそうです。
さらに、全体除去に対するケアもより充実しました。
《確実性の欠落/Lapse of Certainty》は1マナ重くなった《記憶の欠落/Memory Lapse》ですが、《神の怒り/Wrath of God》や《炎渦竜巻/Firespout》を《差し戻し/Remand》することによってもう1ターンだけダメージを抜くチャンスができます。Quick’n Toastのような比較的重いカードで構成されているデッキに対しては非常に効果的でしょう。
露骨なフェアリー対策である《火山の流弾/Volcanic Fallout》の煽りを受けて、白単のホード戦略も危うしと思いきや、《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》よりも頼りになるエンチャントの登場です。《ブレンタン》と違い本体へのダメージは軽減してくれませんが、効果は一度きりではないので、もう単発の火力を撃たれても《ブレンタン》をサクるかどうか迷う必要はありません。
ひたすら殴るだけの白単ですが、コンフラックス参入により、若干融通が利くようになった印象があります。最初に流行るのは既存のタッチ赤タイプに《苦悩火/Banefire》を追加したバージョンでしょうか。赤いデッキが増えてくると《復讐のアジャニ》を《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》に戻して《栄光の頌歌》の枚数を増やしたタイプが台頭してきそうです。どちらにしろ、まだまだ白単のビートダウンは止まりそうにありません。
(気が向いたら、part4に続く)
(カードテキストはWisdom Guildより転載)
モーニングタイドが発売されてからというもの、カードをプレイすることなくターン終了を余儀なくされるという、この魔法の呪文にしてやられたプレイヤーは星の数ほどいます。そう、《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》です。よく考えたらコイツ、相手を《枯渇/Mana Short》させながら登場する《大気の精霊/Air Elemental》なんですよね。しかも何故か4マナ。《苦花/Bitterblossom》なんかの前にコイツをどうにかするべきだと思うんですが、全国のアンチフェアリーの皆さん、どうでしょうか。
で、前環境でこのクリーチャーに最も泣かされたデッキと言えば、白単ビートダウンでしょう。除去は《損ない/Unmake》のみ、後はクリーチャーと《栄光の頌歌/Glorious Anthem》という赤単も裸足で逃げる漢っぷりなのですが、《霧縛り》で足が止まってしまったり、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で仲間がアブダクションされたりと苦難の日々が続いていました。エルフなど他のビートダウンと比べてクリーチャーが小粒なために、《霧縛り》が出てきたターンはアタックができません。そして、このターンでダメージを抜けなかったばっかりにフェアリーお得意のトリック(《苦悶のねじれ/Agony Warp》、《ウーナの末裔/Scion of Oona》、《謎めいた命令/Cryptic Command》)でダメージレースを捲られてしまいます。また、《霧縛り》が出てこないケースでも、《末裔》→《誘惑蒔き》のパターンで酷い目に遭うことも。慢性的に除去の枚数が足りないために、これらのクリーチャーをまとめて2枚以上引かれると苦しいゲーム展開にならざるを得ません。
前置きは長くなりましたが、そこでこの《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の登場となるわけです。
流刑への道/Path to Exile (白)
インスタント CON, アンコモン
クリーチャー1体を対象とし、それをゲームから取り除く。それのコントローラーは、自分のライブラリーから基本土地カードを1枚探し、そのカードをタップ状態で場に出し、その後自分のライブラリーを切り直してもよい。
これからはアップキープに《霧縛り》されても、これを捌きながら余ったマナでアクションが起こせます。そして、そのターンでのアタックは勝利に対する大きな一歩となることでしょう。相手に土地を与えるデメリットはありますが、それを補って余りある1ターンを得ることになるのです。
また、他にも試してみる価値のあるカードはあります。
威圧の王笏/Scepter of Dominance (1)(白)(白)
アーティファクト CON, レア
(白),(T):パーマネント1つを対象とし、それをタップする。
微妙なキャスティングコストの重さが気になっていた《氷の干渉器/Icy Manipulator》が、やっと実用的な運用コストになりました。Finals2008では赤をタッチして《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》を入れたタイプの白単が流行しましたが、《威圧の王笏/Scepter of Dominance》も《アジャニ》と同じようなポジションで働いてくれそうです。《アジャニ》よりも優れている点としては、「2枚以上引いても効果がある」「割れにくい、ゆえに《アジャニ》のように守る必要がない」「タフネス4以上のクリーチャーも押さえ込める」といったところでしょうか。
そうそう、タッチ赤といえばこのカードも見逃せません。
苦悩火/Banefire (X)(赤)
ソーサリー CON, レア
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。苦悩火はそれにX点のダメージを与える。
Xが5以上である場合、苦悩火は呪文や能力によっては打ち消されず、そのダメージは軽減されない。
キスキンを排除したタイプの白単では、《雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger》を運用するマナベースの都合上と、《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》のおかげで終盤は土地が並びます。この余りあるマナを注ぎ込める点で、フィニッシュブローとして《苦悩火/Banefire》は適任と言えるでしょう。コントロールに対してあと数点、クリーチャーは捌かれてしまい、その上相手はカウンターを構えている、なんて状況でもへっちゃらです。また、白単キラーとして名を馳せた《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》もサクッと除去できますし、痒いところに手が届く1枚になりそうです。
さらに、全体除去に対するケアもより充実しました。
確実性の欠落/Lapse of Certainty (2)(白)
インスタント CON, コモン
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。その呪文がこれにより打ち消された場合、それをそのプレイヤーの墓地に置く代わりに、オーナーのライブラリーの一番上に置く。
《確実性の欠落/Lapse of Certainty》は1マナ重くなった《記憶の欠落/Memory Lapse》ですが、《神の怒り/Wrath of God》や《炎渦竜巻/Firespout》を《差し戻し/Remand》することによってもう1ターンだけダメージを抜くチャンスができます。Quick’n Toastのような比較的重いカードで構成されているデッキに対しては非常に効果的でしょう。
避難所の印/Mark of Asylum (1)(白)
エンチャント CON, レア
あなたがコントロールするクリーチャーに与えられる、すべての戦闘ダメージでないダメージを軽減する。
露骨なフェアリー対策である《火山の流弾/Volcanic Fallout》の煽りを受けて、白単のホード戦略も危うしと思いきや、《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》よりも頼りになるエンチャントの登場です。《ブレンタン》と違い本体へのダメージは軽減してくれませんが、効果は一度きりではないので、もう単発の火力を撃たれても《ブレンタン》をサクるかどうか迷う必要はありません。
ひたすら殴るだけの白単ですが、コンフラックス参入により、若干融通が利くようになった印象があります。最初に流行るのは既存のタッチ赤タイプに《苦悩火/Banefire》を追加したバージョンでしょうか。赤いデッキが増えてくると《復讐のアジャニ》を《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》に戻して《栄光の頌歌》の枚数を増やしたタイプが台頭してきそうです。どちらにしろ、まだまだ白単のビートダウンは止まりそうにありません。
(気が向いたら、part4に続く)
(カードテキストはWisdom Guildより転載)
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