どうもこんにちは。今週末はコンフラックスのプレリリースということで、新しいエキスパンションを体験するために会場に足を運ぶ方も多いのではないでしょうか。僕も明日はスタッフとしてプレリリースに携わる予定です。ご来場したプレイヤーの皆さんが1日を楽しんで帰っていただけるように努力する所存です。

新しいエキスパンションのスポイラーが揃うたびに恒例の"カードセットから活躍しそうなカードトップ10を選ぶ"という企画が盛んになりますが、優柔不断な僕は、数あるカードたちの中から10枚を選び出し、さらにそれらのカードに順位をつけるのは苦手です。そこで、トップ10を作成する前に、コンフラックス参入後のスタンダード環境がどうなるのか予想してみます。

最初は赤黒バーン(所謂《荒廃稲妻/Blightning》バーン)です。コンフラックスで補強されるカード群を見ると、「なんだかタイムスパイラルの頃に戻ったなぁ」という印象を受けます。

まず、だいぶ前から世間を賑わせていたこのカードに注目してみましょう。
Volcanic Fallout / 火山の流弾 (1)(赤)(赤)
インスタント Conflux アンコモン
火山の流弾は打ち消されない。
火山の流弾は各クリーチャーと各プレイヤーに、それぞれ2点のダメージを与える。

「《地震/Earthquake》の入っていないバーンは勝てない。相手は手札を全部展開するから」とはカバ雄先生のお言葉。こちらを攻撃してくるクリーチャーと、相手プレイヤーとのどちらにどれだけ火力を配分するかがバーンの究極的問題であり、全体火力はその問題を解決する手助けになります。タイムスパイラル時代の赤単には《硫黄破/Sulfurous Blast》という強力な全体除去があり、このデッキを支えていたのはこのカードだったと言っても過言ではありません。《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》以下エルフのクリーチャーと《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》をまとめて片付けたり、フェアリー相手にもインスタントタイミングで仕掛けられたりと、相手のクロックをシャットダウンするのに便利でした。

《火山の流弾/Volcanic Fallout》は、《硫黄破/Sulfurous Blast》の再来とでも呼ぶべきカードです。タフネス3が除去できなくなったことがデメリットですが、代わりに1マナ軽くなり、打ち消されなくなったことでカードパワー的には同等でしょう。赤黒バーンには《蔓延/Infest》を採用することもできましたが、これからは黒ダブルシンボルをサポートするマナベースの構築はもう必要ないでしょうし、《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》に打ち消されることもないでしょう。

次にクリーチャーですが、空白地帯だった2マナ域が埋まりそうです。
Hellspark Elemental / 地獄火花の精霊 (1)(赤)
クリーチャー ― エレメンタル(Elemental) Conflux アンコモン
トランプル、速攻
ターン終了時に、地獄火花の精霊を生け贄に捧げる。
蘇生 (1)(赤)
3 /1

Zombie Outlander / ゾンビの異国者 (黒)(赤)
クリーチャー ― ゾンビ(Zombie)スカウト(Scout)? Conflux コモン
プロテクション(白)
2/2

Shambling Remains / よろめく死体 (1)(赤)(黒)
クリーチャー ― ゾンビ(Zombie) Conflux アンコモン
よろめく死体はブロックに参加できない。
蘇生(黒)(赤)
4 /3

《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》は《ケルドの匪賊/Keldon Marauders》と同じような活躍をするクリーチャーでしょう。蘇生能力のおかげで相手のクリーチャーと相打ちになってもアドバンテージが取れますし、本体にダメージが通ったなら相手を焼き殺してしまえばいいだけの話です。このクリーチャーのブロックのしにくさ、《匪賊》にとっても似ていませんか?

となると、《ゾンビの異国者/Zombie Outlander》は《血騎士/Blood Knight》の生まれ変わりでしょう。先制攻撃は忘れてしまったようですが、白単の序盤のクロックである《運命の大立者/Figure of Destiny》《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》《メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain》や、《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》《包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower》とブロックするクリーチャーには事欠きません。また、新しい《剣を鍬に/Swords to Plowshares》や《バントの魔除け/Bant Charm》など、白絡みの除去に当たらないのもありがたいです。

《よろめく死体/Shambling Remains》も《アッシェンムーアの抉り出し/Ashenmoor Gouger》とポジション争いをしそうです。《地獄火花の精霊》と同じく蘇生能力のおかげで本体火力のような使い方ができます。他にも《ボガートの突撃隊/Boggart Ram-Gang》というライバルもおり、3マナ域は大混戦になるでしょう。もしかしたら、2マナ域までのクリーチャーの充実により、3マナ域のクリーチャーは必要とされなくなってしまうかもしれません。そうなると、より昔のバーンタイプに近づくことになりますね。

まとめると、
《硫黄破/Sulfurous Blast》→《火山の流弾/Volcanic Fallout》
《ケルドの匪賊/Keldon Marauders》→《地獄火花の精霊/Hellspark Elemental》
《血騎士/Blood Knight》→《ゾンビの異国者/Zombie Outlander》
という各カードの"再来"が参入したことにより、全体火力で相手のクロックを抑えつつ、本体に火力を投げ込んでいく、タイムスパイラル時代の赤単バーンのような構成のデッキが現れるでしょう。環境の立ち位置としてはフェアリーにより有利になり、苦手だったエルフや白単にも新《硫黄破》のおかげで多少耐性はつきそうです(白単についてはそうでもなさそうですが・・・後述)。

さて、より前向きに、より強力になった赤黒バーンですが、苦手なデッキタイプがあります。火力1枚では倒せない大きいクリーチャーを叩きつけてくるデッキ―そう、《包囲の搭、ドラン》です。(part2に続く)

(カードテキストはhttp://www.mtg.saloon.jp/conflux/より転載させていただきました)

コメント

DDD
2009年2月1日0:47

おー、バーンもなかなかいけそうだね。

組もうと思うたびに《台所の嫌がらせ屋》《ロウクスの戦修道士》の存在が頭にちらついて断念したんだけど、プロ白が入れば若干マシになりそうではある。

エンド前《火山の流弾》でブロッカー除去して《よろめく死体》《地獄火花の精霊》の蘇生アタックも胸ときめく展開。

いっちょ組んでみるかー。

nophoto
微妙
2009年2月1日14:59

この系統のデッキは好みなので是非組んでみたいです。
でもやっぱり白いアレのせいでちょっとなあ。エスパーフェアリーとかそのせいで台頭してきたりして。んでエルフや青黒フェアリーに斬られたり。

実に面白そうです。

Ei-m
2009年2月1日23:30

バーンって息切れする寸前で勝ったり、息切れしちゃって負けたりと、手札を全部使い切る戦い方が嫌いなのですが、コンフラックスのおかげでもうちょっと余裕を持ってゲームができそうです。ライフ回復やダメージ軽減のエンチャントが多くなってくると《恒久の拷問/Everlasting Torment》の価値はもっと上がりそうですね。

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