大学ではコンピュータサイエンスを学んでいるのですが、この分野での証明の手法として、背理法がよく用いられます。「Aが正しいと仮定して話を進めていくと矛盾が生じる。つまりこれは『Aが正しい』と仮定したことが誤りであり、Aは正しくない。」といった論法です。

で、我々はこの「矛盾」という武器で様々な定理を解き明かしていくわけですが、よく知られているパラドックス(「嘘つきのパラドックス」と名前がついているようです)に

クレタ人が言った。「全てのクレタ人は嘘つきだ」

てな話があります。別にクレタ人でなくても、「俺は嘘つきだ」というだけでもそこには矛盾が生じます。ほんの一言の中にも現れるほど、矛盾は身の回りに溢れています。

我々に身近な"矛盾"ですが、こいつの破壊力は絶大です。田中芳樹の「銀河英雄伝説」で、「神様に自分の言うことを聞かない人間を作らせて、その人間に言うことを聞かせてみろよ」という台詞があるのですが、ここに現れた矛盾は、全知全能の神を倒してしまっていることにお気づきでしょうか。たかが人間の考えた概念が、「矛盾」と唱えるだけで、神様をもやっつけられるのです。

とまあ、こんな中二病的な思考はさておいて、テスト勉強としてとにかく矛盾を指摘する毎日です。本当に便利で不思議な概念ですこと。

コメント

kappy
kappy
2008年7月18日23:45

パラドックスといえばライオンのパラドックスとか。

Ei-m
Ei-m
2008年7月21日23:03

古畑ですね、わかります

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