人の死を見届ける「死神」と、彼が見届ける人々が織りなすちょっと不思議なドラマ。主人公の「死神」は、特定の人が死ぬ1週間前にその人の前に(人間の姿で)現れ、その死について「可」または「見送り」の判断をする。彼は、人間の死についてなんの意味も価値もないと思っており、どんな人間に対しても死ぬまでの1週間を見届け、淡々と「可」の判断を下す。そのくせ音楽を聴くのが大好きで、「人間が死ぬのは構わないが、そのついでに音楽が無くなってしまうのは困る」などと言い放つ。
主人公の視点で物語は語られるのだが、人間の常識が少し欠けている彼のちょっとズレた会話や、クールでスタイリッシュな文体がモロに伊坂節。いつもの伊坂幸太郎らしくオチはさらっと伏線を回収しつつすっきり終わる。軽快なテンポで読み進めながら、スパッと物語が終わる感覚が、伊坂幸太郎を読む一番のモチベーションになっているのかもしれない。
主人公の視点で物語は語られるのだが、人間の常識が少し欠けている彼のちょっとズレた会話や、クールでスタイリッシュな文体がモロに伊坂節。いつもの伊坂幸太郎らしくオチはさらっと伏線を回収しつつすっきり終わる。軽快なテンポで読み進めながら、スパッと物語が終わる感覚が、伊坂幸太郎を読む一番のモチベーションになっているのかもしれない。
コメント