日本選手権東北予選レポート
2008年6月15日 Magic: the Gathering コメント (5) 様々なデッキタイプを試してみるものの、どのデッキも一長一短で決めかねたまま、結局日本選手権予選2日前にフェアリーを選択することにした。
UB Faeries
2 《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》
2 《冠雪の島/Snow-Covered Island》
4 《変わり谷/Mutavault》
2 《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》
4 《涙の川/River of Tears》
4 《人里離れた谷間/Secluded Glen》
2 《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》
4 《地底の大河/Underground River》
4 《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》
4 《ウーナの末裔/Scion of Oona》
4 《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》
3 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
2 《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
4 《祖先の幻視/Ancestral Vision》
4 《苦花/Bitterblossom》
3 《謎めいた命令/Cryptic Command》
4 《ルーンのほつれ/Rune Snag》
4 《恐怖/Terror》
サイドボード
2 《滅び》
2 《殺戮の契約/Slaughter Pact》
4 《思考囲い》
4 《死の印/Deathmark》
3 《瞬間凍結/Flashfreeze》
フェアリーを選択した理由としては、他のメタデッキよりも比較的使い慣れていることと、エルフ・ヒバリ・フェアリーのいわゆる3すくみの中で、フェアリーのエルフに対する相性が、エルフのヒバリに対する、およびヒバリのフェアリーに対するそれよりも悪くないと感じたからである。
構成はPTハリウッドにおいてPaulo Vitor Dama da Rosaが使用したレシピをベースにしている。東北予選は例年ビートダウンが多い傾向にあり、その筆頭であるエルフやドランに採用されている《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》は、《苦花/Bitterblossom》のトークンによるチャンプブロックを許さず、フェアリーにとって捌きにくいクリーチャーである。《カメレオン》がカウンターできず場に出てしまったパターンをケアするために、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を採用することにした。
エルフ戦でのサイドボードとして、オーソドックスな《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore》と《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》ではなく、マスターからのアドバイスもあって《死の印/Deathmark》と《瞬間凍結/Flashfreeze》というプランを採用することにした。というのも、テストプレイの段階で、先手エルフの2ターン目《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》や、マナエルフからの《傲慢な完全者/Imperious Perfect》が非常に受けづらいと感じたからである。さらにこのアクションを受けたとしても、大振りな回答では《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》などの次のアクションに備えられないことがあり、なるべくテンポの良いカードで対処をしたいと考えたからである。また、《瞬間凍結》はフェアリーの天敵である《雲打ち/Cloudthresher》や《突風線/Squall Line》を確実にカウンターしてくれる心強いスーパーサブである。
《思考囲い/Thoughtseize》はビッグマナ、ヒバリ、フェアリーに対して有用なサイドボードであり、活躍の幅は広い。ミラーでの《苦花/Bitterblossom》の張り合いをケアすることができ、ビッグマナやヒバリの表裏アクション(こちらのターンエンドと、あちらメインでの2段構えのマストカウンター連打)も非常に受けやすくする。
《殺戮の契約/Slaughter Pact》は通ってしまうと即ゲームオーバーな《月の大魔術師/Magus of the Moon》対策、《滅び/Damnation》はホードデッキ、例えば最近見かけるようになった《鏡編み/Mirrorweave》キスキンなどへの回答である。
フェアリーのサイドボード常連である《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》は、今回は採用を見送ることにした。バーンよりもエルフやドランを選択するプレイヤーの方が多く、バーンはあまり勝ち上がってこないだろうと予想したためである。また、前日の調整では思ったより不利でなく、本戦で運悪くマッチアップされたとしても1回だろうと考えたからでもある。
東北予選の参加者は101名。スイスラウンド7回戦であった。
Round1 《鏡編み》キスキン ○×○
1.相手の動きが悪い。《メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain》を《恐怖/Terror》で捌いた後、後続の《シスルダウンのしもべ/Thistledown Liege》を《誘惑蒔き/Sower of Temptation》して殴り切る。
2.両者ダブルマリガン。相手の《ゴールドメドウの重鎮/Goldmeadow Stalwart》→《メドウグレインの騎士》→《皺だらけの主/Wizened Cenn》攻撃を受けきれず負け。
3.《重鎮》→《騎士》の展開を《滅び/Damnation》でいなした後、《しもべ》を《誘惑撒き》して勝ち。
このマッチアップでは、クリーチャーの数を減らすことを常に意識する。相手のクリーチャーを中途半端に残したままダメージレースを挑むと、《鏡編み》によって急にダメージが伸びてしまうためである。また、《風立ての高地/Windbrisk Heights》を使わせないように気を付ける必要がある。
Round2 緑黒青マネキン ○×○
シミチンさんの「グランドクロス」っぽいデッキ。もしくはそのまま。
1.こちら先手で《祖先の幻視/Ancestral Vision》→《苦花/Bitterblossom》スタートのブンブン。《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》で《雲打ち/Cloudthresher》もケアして勝ち。
2.表裏の《雲打ち/Cloudthresher》→《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》を対処できず負け。
3.相手のライフを3まで詰めていくものの、最後の最後で《雲打ち/Cloudthresher》を通してしまう。都合よくトップから《恐怖/Terror》→《ヴェンディリオン》と降ってきて勝ち。
Round3 緑黒青マネキン(ゲイザー) ○○
1.3ターン目《ヴェンディリオン》で《その場しのぎの人形》×3、《恐怖》×2から後者を引っこ抜き、そのタイミングで残った《恐怖》を何故か撃たれなくて勝ち。
2.向こうの土地がつまり気味のところに《思考囲い/Thoughtseize》で安全確認した《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》が嵌って勝ち。
Round4 赤黒バーン ××
赤単バーンに《ウーナのうろつく者/Oona’s Prowler》や《不敬の命令/Profane Command》が入っているタイプ。
1.火力でライフを削られつつも、こちらもクロックの構築に成功する。しかしここでプレイミス。
相手 ライフ14
土地:《山》《硫黄泉》《硫黄泉》(すべてアンタップ状態)
手札:2枚
こちら ライフ6
土地:《変わり谷/Mutavault》《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》を含む6枚
手札:《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
クリーチャー:いっぱい
この状況から、《変わり谷》とクリーチャー全部でアタック、相手のライフを5に落とし、《誘惑撒き》を呼んでターンエンド。エンド時に《炎の投げ槍/Flame Javelin》、返しで《不敬の命令》を喰らって死亡。
カウンターを持っていなかったので、相手のエンド時火力→メインで火力というパターンには対応できず、それなら手札をダンプしてしまったほうが良いと判断した。(もちろん、カウンターを持っているブラフをするのはあり得ない。)しかし、《集会場》まで殴っていれば相手のライフは更に落ちており、《炎の投げ槍》をプレイできなくなるのだった。この状況が思いつかなかったのが悔やまれる。また、《誘惑蒔き》をこのターンで呼び次のターンでアタックするのは、このターン《集会場》で殴るのとほぼ等価であり、「手札はダンプしてしまったほうが良い」というセオリーよりも優先されるべきであった。
2.じっくり土地が伸ばされ、隙を見ては火力という攻撃により死亡。
1ゲーム目でのミスが無ければ、3ゲーム目までもつれ込んだはずなので、非常に痛いプレイミスであった。
Round5 緑黒エルフ(セルク君) ○×○
1.《思考囲い/Thoughtseize》で《苦花/Bitterblossom》を抜かれるも、向こうは土地が1枚で止まり、マナエルフを《誘惑蒔き/Sower of Temptation》して展開力で押し切って勝ち。
2.《樹上の村/Treetop Village》や《変わり谷/Mutavault》でダメージを稼がれ、《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》が登場する頃には《突風線/Squall Line》でトドメを刺されてしまった。
3.相手ダブルマリガン。こちらは《突風線》を《ヴェンディリオン》でケアした上の《霧縛り》で勝ち。
Round6 赤単バーン ××
1.《モグの狂信者/Mogg Fanatic》から火力を打ち込まれて死亡。
2.やっぱり火力を打ち込まれて死亡。
なんというか圧敗だった。2敗は権利の目がないようだが、パック目当てで続けることに。
Round7 緑赤ビッグマナ(准将君) ○×○
1.《祖先の幻視/Ancestral Vision》が《祖先の幻視/Ancestral Vision》を呼んで、ここまでハンドアドバンテージ差がつけば負けるわけもなく。
2.《調和/Harmonize》2枚から引きましされカウンターが追いつかず死亡。
3.《苦花/Bitterblossom》から《思考囲い/Thoughtseize》で安全確認しつつ《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》で勝ち。
最終結果は5-2で14位であった。(順位はどうでもよかったのでうろ覚え。多分これで合ってる)
反省点としては、戦略レベルではデッキ選択ミス、戦術レベルでは第4回戦でのプレイミスだろう。エルフ・ヒバリ・フェアリーという三すくみが、エルフ・ドラン系のデッキが少なかったためか赤バーンがヒバリやフェアリーを喰う構図になっており、予想していたメタゲームとは違っていた。また、7ラウンドを通して得意なデッキとほとんど当っていないことからも、フェアリーを持ち込んだことが正解とは言えないだろう(これには当たり運が悪かったという見方もあるが、同じラインのデッキにはやはり苦手なデッキの方が多かった)。さらに、赤バーンが予想より多かったのも敗因であった。
第4回戦でのプレイミスについても、落ち着いて考えれば想像できないケースでは無い(実際、ゲームが終わった後には気付けたのだから)。手なりでプレイしてしまったのがいけなかった。
《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》対策に採用した《誘惑蒔き/Sower of Temptation》であったが、4マナというアクションは大振りであり、《誘惑撒き》を守りにくい。《カメレオン》をケアするなら、99%先生も仰っていたように《説得/Persuasion》を使うべきであった。《説得》なら《誘惑撒き》のように返しで除去にあたることはなく、比較的安全と言えるだろう。
《殺戮の契約/Slaughter Pact》も働きとしては悪くなかったが、《月の大魔術師/Magus of the Moon》を除去するという仕事をこなしつつ、ミシュラ土地にも睨みを利かせる《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》の方が良かった。こちらならビートダウン用のサイドとしてもカウントでき、スペースの削減もできる。
赤バーン対策であるが、サイドボードを多く割いても相性がそれほど改善されないのなら、フェアリーを使う以上赤バーンを切り捨てる方がベターかも知れない。こちらがクロックを用意しにくく、クロックが掛かっていない状態ではバーンは土地を置いてターンを返すだけでいいのだ(そして、隙を見て火力を打ち込めばいい)。hate君は《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore》を追加のクロッカーとしていたようだが、それでも苦しそうだ。
これらを踏まえてレシピを調整するとしたら、メインデッキの《誘惑蒔き》を《殺戮の契約》に代え、《滅び/Damnation》と《契約》をすべて抜いて《ボトルのノーム》3枚、《瞬間凍結/Flashfreeze》を1枚追加。この調整では《カメレオン》をカウンターするしかないが、その分赤バーンに対する回答をサイドに取れる。逆に赤バーンを切り捨てるなら、《ボトルのノーム》のスロットに《滅び》や《説得》を適当に取ればいいだろう。また、クリーチャーデッキが多いようなら《滅び》をメインに取っても面白い。実際、権利を獲得したhate君のレシピではそうなっていたようである。《剃刀毛のマスティコア》については全く試していないので、コメントを控えさせていただく。
今回はレポートをしっかり記述することによって、自分の過去の行動や思考を振り返り、問題点を明確にすることができた。このレポートは主に自分へのフィードバックのつもりで記したものであるが、他のプレイヤーの参考にもなるのなら、これ以上の喜びはない。
# カバ雄先生が昔、「大抵のレポートって、ただ〜っていうデッキで出て、こういう成績でした、っていう行動記録でしかなくて、面白くない」という発言をしていたように記憶しています。僕もその意見には同意でして、そんな内容のレポートには「宝くじが売っていたので買ってみたら当たりでした、ラッキー」程度の情報しか無く、レポートと呼ぶにはふさわしくないと考えます。とは言うものの、僕も過去にその類の無駄な"レポート"を書いてきた人間のひとりであることを自覚しているので、今回のレポートは自分の行動と思考を以前よりは詳細にトレースしてみました。まだまだ拙い内容ですが、ご意見やご感想をいただければ幸いです。
それと、長文になったので分けてアップしようと思いましたが、切るところが微妙だったので面倒臭くなってそのまま掲載。「読みづらいぞゆとり」等の意見がありましたら頑張って切ります。
UB Faeries
2 《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》
2 《冠雪の島/Snow-Covered Island》
4 《変わり谷/Mutavault》
2 《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》
4 《涙の川/River of Tears》
4 《人里離れた谷間/Secluded Glen》
2 《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》
4 《地底の大河/Underground River》
4 《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》
4 《ウーナの末裔/Scion of Oona》
4 《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》
3 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
2 《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
4 《祖先の幻視/Ancestral Vision》
4 《苦花/Bitterblossom》
3 《謎めいた命令/Cryptic Command》
4 《ルーンのほつれ/Rune Snag》
4 《恐怖/Terror》
サイドボード
2 《滅び》
2 《殺戮の契約/Slaughter Pact》
4 《思考囲い》
4 《死の印/Deathmark》
3 《瞬間凍結/Flashfreeze》
フェアリーを選択した理由としては、他のメタデッキよりも比較的使い慣れていることと、エルフ・ヒバリ・フェアリーのいわゆる3すくみの中で、フェアリーのエルフに対する相性が、エルフのヒバリに対する、およびヒバリのフェアリーに対するそれよりも悪くないと感じたからである。
構成はPTハリウッドにおいてPaulo Vitor Dama da Rosaが使用したレシピをベースにしている。東北予選は例年ビートダウンが多い傾向にあり、その筆頭であるエルフやドランに採用されている《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》は、《苦花/Bitterblossom》のトークンによるチャンプブロックを許さず、フェアリーにとって捌きにくいクリーチャーである。《カメレオン》がカウンターできず場に出てしまったパターンをケアするために、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》を採用することにした。
エルフ戦でのサイドボードとして、オーソドックスな《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore》と《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》ではなく、マスターからのアドバイスもあって《死の印/Deathmark》と《瞬間凍結/Flashfreeze》というプランを採用することにした。というのも、テストプレイの段階で、先手エルフの2ターン目《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》や、マナエルフからの《傲慢な完全者/Imperious Perfect》が非常に受けづらいと感じたからである。さらにこのアクションを受けたとしても、大振りな回答では《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》などの次のアクションに備えられないことがあり、なるべくテンポの良いカードで対処をしたいと考えたからである。また、《瞬間凍結》はフェアリーの天敵である《雲打ち/Cloudthresher》や《突風線/Squall Line》を確実にカウンターしてくれる心強いスーパーサブである。
《思考囲い/Thoughtseize》はビッグマナ、ヒバリ、フェアリーに対して有用なサイドボードであり、活躍の幅は広い。ミラーでの《苦花/Bitterblossom》の張り合いをケアすることができ、ビッグマナやヒバリの表裏アクション(こちらのターンエンドと、あちらメインでの2段構えのマストカウンター連打)も非常に受けやすくする。
《殺戮の契約/Slaughter Pact》は通ってしまうと即ゲームオーバーな《月の大魔術師/Magus of the Moon》対策、《滅び/Damnation》はホードデッキ、例えば最近見かけるようになった《鏡編み/Mirrorweave》キスキンなどへの回答である。
フェアリーのサイドボード常連である《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》は、今回は採用を見送ることにした。バーンよりもエルフやドランを選択するプレイヤーの方が多く、バーンはあまり勝ち上がってこないだろうと予想したためである。また、前日の調整では思ったより不利でなく、本戦で運悪くマッチアップされたとしても1回だろうと考えたからでもある。
東北予選の参加者は101名。スイスラウンド7回戦であった。
Round1 《鏡編み》キスキン ○×○
1.相手の動きが悪い。《メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain》を《恐怖/Terror》で捌いた後、後続の《シスルダウンのしもべ/Thistledown Liege》を《誘惑蒔き/Sower of Temptation》して殴り切る。
2.両者ダブルマリガン。相手の《ゴールドメドウの重鎮/Goldmeadow Stalwart》→《メドウグレインの騎士》→《皺だらけの主/Wizened Cenn》攻撃を受けきれず負け。
3.《重鎮》→《騎士》の展開を《滅び/Damnation》でいなした後、《しもべ》を《誘惑撒き》して勝ち。
このマッチアップでは、クリーチャーの数を減らすことを常に意識する。相手のクリーチャーを中途半端に残したままダメージレースを挑むと、《鏡編み》によって急にダメージが伸びてしまうためである。また、《風立ての高地/Windbrisk Heights》を使わせないように気を付ける必要がある。
Round2 緑黒青マネキン ○×○
シミチンさんの「グランドクロス」っぽいデッキ。もしくはそのまま。
1.こちら先手で《祖先の幻視/Ancestral Vision》→《苦花/Bitterblossom》スタートのブンブン。《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》で《雲打ち/Cloudthresher》もケアして勝ち。
2.表裏の《雲打ち/Cloudthresher》→《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》を対処できず負け。
3.相手のライフを3まで詰めていくものの、最後の最後で《雲打ち/Cloudthresher》を通してしまう。都合よくトップから《恐怖/Terror》→《ヴェンディリオン》と降ってきて勝ち。
Round3 緑黒青マネキン(ゲイザー) ○○
1.3ターン目《ヴェンディリオン》で《その場しのぎの人形》×3、《恐怖》×2から後者を引っこ抜き、そのタイミングで残った《恐怖》を何故か撃たれなくて勝ち。
2.向こうの土地がつまり気味のところに《思考囲い/Thoughtseize》で安全確認した《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》が嵌って勝ち。
Round4 赤黒バーン ××
赤単バーンに《ウーナのうろつく者/Oona’s Prowler》や《不敬の命令/Profane Command》が入っているタイプ。
1.火力でライフを削られつつも、こちらもクロックの構築に成功する。しかしここでプレイミス。
相手 ライフ14
土地:《山》《硫黄泉》《硫黄泉》(すべてアンタップ状態)
手札:2枚
こちら ライフ6
土地:《変わり谷/Mutavault》《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》を含む6枚
手札:《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
クリーチャー:いっぱい
この状況から、《変わり谷》とクリーチャー全部でアタック、相手のライフを5に落とし、《誘惑撒き》を呼んでターンエンド。エンド時に《炎の投げ槍/Flame Javelin》、返しで《不敬の命令》を喰らって死亡。
カウンターを持っていなかったので、相手のエンド時火力→メインで火力というパターンには対応できず、それなら手札をダンプしてしまったほうが良いと判断した。(もちろん、カウンターを持っているブラフをするのはあり得ない。)しかし、《集会場》まで殴っていれば相手のライフは更に落ちており、《炎の投げ槍》をプレイできなくなるのだった。この状況が思いつかなかったのが悔やまれる。また、《誘惑蒔き》をこのターンで呼び次のターンでアタックするのは、このターン《集会場》で殴るのとほぼ等価であり、「手札はダンプしてしまったほうが良い」というセオリーよりも優先されるべきであった。
2.じっくり土地が伸ばされ、隙を見ては火力という攻撃により死亡。
1ゲーム目でのミスが無ければ、3ゲーム目までもつれ込んだはずなので、非常に痛いプレイミスであった。
Round5 緑黒エルフ(セルク君) ○×○
1.《思考囲い/Thoughtseize》で《苦花/Bitterblossom》を抜かれるも、向こうは土地が1枚で止まり、マナエルフを《誘惑蒔き/Sower of Temptation》して展開力で押し切って勝ち。
2.《樹上の村/Treetop Village》や《変わり谷/Mutavault》でダメージを稼がれ、《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》が登場する頃には《突風線/Squall Line》でトドメを刺されてしまった。
3.相手ダブルマリガン。こちらは《突風線》を《ヴェンディリオン》でケアした上の《霧縛り》で勝ち。
Round6 赤単バーン ××
1.《モグの狂信者/Mogg Fanatic》から火力を打ち込まれて死亡。
2.やっぱり火力を打ち込まれて死亡。
なんというか圧敗だった。2敗は権利の目がないようだが、パック目当てで続けることに。
Round7 緑赤ビッグマナ(准将君) ○×○
1.《祖先の幻視/Ancestral Vision》が《祖先の幻視/Ancestral Vision》を呼んで、ここまでハンドアドバンテージ差がつけば負けるわけもなく。
2.《調和/Harmonize》2枚から引きましされカウンターが追いつかず死亡。
3.《苦花/Bitterblossom》から《思考囲い/Thoughtseize》で安全確認しつつ《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》で勝ち。
最終結果は5-2で14位であった。(順位はどうでもよかったのでうろ覚え。多分これで合ってる)
反省点としては、戦略レベルではデッキ選択ミス、戦術レベルでは第4回戦でのプレイミスだろう。エルフ・ヒバリ・フェアリーという三すくみが、エルフ・ドラン系のデッキが少なかったためか赤バーンがヒバリやフェアリーを喰う構図になっており、予想していたメタゲームとは違っていた。また、7ラウンドを通して得意なデッキとほとんど当っていないことからも、フェアリーを持ち込んだことが正解とは言えないだろう(これには当たり運が悪かったという見方もあるが、同じラインのデッキにはやはり苦手なデッキの方が多かった)。さらに、赤バーンが予想より多かったのも敗因であった。
第4回戦でのプレイミスについても、落ち着いて考えれば想像できないケースでは無い(実際、ゲームが終わった後には気付けたのだから)。手なりでプレイしてしまったのがいけなかった。
《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》対策に採用した《誘惑蒔き/Sower of Temptation》であったが、4マナというアクションは大振りであり、《誘惑撒き》を守りにくい。《カメレオン》をケアするなら、99%先生も仰っていたように《説得/Persuasion》を使うべきであった。《説得》なら《誘惑撒き》のように返しで除去にあたることはなく、比較的安全と言えるだろう。
《殺戮の契約/Slaughter Pact》も働きとしては悪くなかったが、《月の大魔術師/Magus of the Moon》を除去するという仕事をこなしつつ、ミシュラ土地にも睨みを利かせる《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》の方が良かった。こちらならビートダウン用のサイドとしてもカウントでき、スペースの削減もできる。
赤バーン対策であるが、サイドボードを多く割いても相性がそれほど改善されないのなら、フェアリーを使う以上赤バーンを切り捨てる方がベターかも知れない。こちらがクロックを用意しにくく、クロックが掛かっていない状態ではバーンは土地を置いてターンを返すだけでいいのだ(そして、隙を見て火力を打ち込めばいい)。hate君は《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore》を追加のクロッカーとしていたようだが、それでも苦しそうだ。
これらを踏まえてレシピを調整するとしたら、メインデッキの《誘惑蒔き》を《殺戮の契約》に代え、《滅び/Damnation》と《契約》をすべて抜いて《ボトルのノーム》3枚、《瞬間凍結/Flashfreeze》を1枚追加。この調整では《カメレオン》をカウンターするしかないが、その分赤バーンに対する回答をサイドに取れる。逆に赤バーンを切り捨てるなら、《ボトルのノーム》のスロットに《滅び》や《説得》を適当に取ればいいだろう。また、クリーチャーデッキが多いようなら《滅び》をメインに取っても面白い。実際、権利を獲得したhate君のレシピではそうなっていたようである。《剃刀毛のマスティコア》については全く試していないので、コメントを控えさせていただく。
今回はレポートをしっかり記述することによって、自分の過去の行動や思考を振り返り、問題点を明確にすることができた。このレポートは主に自分へのフィードバックのつもりで記したものであるが、他のプレイヤーの参考にもなるのなら、これ以上の喜びはない。
# カバ雄先生が昔、「大抵のレポートって、ただ〜っていうデッキで出て、こういう成績でした、っていう行動記録でしかなくて、面白くない」という発言をしていたように記憶しています。僕もその意見には同意でして、そんな内容のレポートには「宝くじが売っていたので買ってみたら当たりでした、ラッキー」程度の情報しか無く、レポートと呼ぶにはふさわしくないと考えます。とは言うものの、僕も過去にその類の無駄な"レポート"を書いてきた人間のひとりであることを自覚しているので、今回のレポートは自分の行動と思考を以前よりは詳細にトレースしてみました。まだまだ拙い内容ですが、ご意見やご感想をいただければ幸いです。
それと、長文になったので分けてアップしようと思いましたが、切るところが微妙だったので面倒臭くなってそのまま掲載。「読みづらいぞゆとり」等の意見がありましたら頑張って切ります。
コメント
これからもレポート楽しみにしています。
読んで衝撃を受けました。そういわれますと自分のものも「レポート」と呼べるものとは程遠いと思います。
自分なりの反省や分析をまとめていく意味でも今回のEi-mさんのような「レポート」を書いていくべきだと反省させられました。
>相手のライフを1まで詰めていくものの、最後の最後で《雲打ち/Cloudthresher》を通してしまう。
なんかその前にライフゲインされたんですか?すごく違和感があるんですが。
《雲打ち》の件は、対戦相手のライフを3まで詰めた後に《雲打ち》が通ってしまった、というのが正しいです。ライフの推移をメモした紙と印象的な場面だけを頼りに書いたので状況が前後してしまったようです。訂正してお詫びします。