分身の術
話は先週のシャドウムーア・プレリリーストーナメントに遡る。《鏡編み/Mirrorweave》というカードが非常に面白い挙動をして、強く印象に残っていた。特に圧巻だったのは、《風立ての猛禽/Windbrisk Raptor》に《鏡編み/Mirrorweave》を撃ってお互いのライフが100近くなった、という状況だった。

4マナというコストの割には、フィニッシュブローになりうる能力。これを最大限に利用できるデッキは無いものだろうか?

初めに思いついたのは、キスキンである。GP静岡でキスキンを選択して不甲斐ない成績だったせいか、はたまた最近まつがん氏のキスキンに関するレポートを読んでいたせいか、理由は定かではないが、多分《鏡編み/Mirrorweave》によって自分のクリーチャーがみんなロードになったら強いんじゃないか、という発想は誰でも思いつきそうなものである。

1ターン目〜3ターン目まではクリーチャーを展開し、4ターン目に《鏡編み/Mirrorweave》による全員ロード(《皺だらけの主/Wizened Cenn》)攻撃を敢行する。1ターンにクリーチャーが1体しか呼べていなかったとしても全員ロードなら計12点である。3ターン目までに積み重ねたダメージと合わせれば、相手は瀕死であろう。

しかし、3体程度が《鏡編み》で多少大きくなったとしても、たいしたインパクトは無く、デッキ的にも面白くない。そもそもチャンプブロックで凌がれてしまうのだ。

ではもう少し思考を進めよう。《鏡編み》を撃つのなら、クリーチャーはコピー元を除いて、どんなにチープでも構わないのだ。つまり、《鏡編み》を最も有効に使えるデッキは、環境で一番簡単にクリーチャーを生み出せるデッキ――そう、「親和エルフ」である。


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       ミラーポイズン
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4《極楽鳥/Birds of Paradise》
4《悪性スリヴァー/Virulent Sliver》
4《宝革スリヴァー/Gemhide Sliver》
4《スリヴァー鍛冶/Sliversmith》
4《陰影スリヴァー/Shadow Sliver》
4《休眠スリヴァー/Dormant Sliver》

4《召喚士の契約/Summoner’s Pact》
4《神秘の指導/Mystical Teachings》
4《鏡編み/Mirrorweave》

4《反射池/Reflecting Pool》
4《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast》
1《地底の大河/Underground River》
1《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
1《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》
7《森/Forest》
6《島/Island》
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デッキ構想から2時間、いつのまにかエルフから一億光年ほど離れてしまったが、なかなか前衛的なレシピが書けたと思う。《鏡編み/Mirrorweave》にもっともふさわしいクリーチャーは《悪性スリヴァー/Virulent Sliver》であるという真理に辿り着いてしまった私を誰が責められようか。

《スリヴァー鍛冶/Sliversmith》は生物の頭数合わせと、《休眠スリヴァー/Dormant Sliver》とのシナジーにより採用。

《神秘の指導/Mystical Teachings》は《鏡編み/Mirrorweave》だけでなく、《召喚士の契約/Summoner’s Pact》経由で《悪性スリヴァー/Virulent Sliver》へと、どちらのコンボパーツにもアクセスできる。

お酒が回ってきたようなので、そろそろ頭を冷やして寝ようと思う。

コメント

松長 真
松長 真
2008年4月29日18:46

火痕スリヴァーも面白い。休眠+火痕+宝革がそろえばいい感じでライブラリ掘れるよ〜。

Ei-m
Ei-m
2008年5月1日17:20

《火跡スリヴァー/Firewake Sliver》も入れるとなると、《断骨スリヴァー/Bonesplitter Sliver》も入るので、毒殺の他にもダメージで殺すことが出来るようになるね。休眠+火痕+宝革はちょっとオーバーキルだと思うけど(笑)。

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